The center of plankton

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緑色じゃないミドリムシって何?

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ミドリムシを名付けた人はコイツらの存在をきっと知らずに名付けたことでしょう。しかし、人類は見つけてしまったのです。赤いミドリムシを…。

ミドリムシと言ってよく勘違いされるのが"ミドリ"というネーミングの所為で蝶の幼虫と勘違いされることがありますが、それは青虫です。

しかし、近年東大発のベンチャー企業であるユーグレナのおかげでミドリムシの知名度が上がってきています。出雲充様に感謝です!健康食品やジェット燃料やプラスチックの材料になったりと凄くポテンシャルの高い生き物ですが、それだけではミドリムシはまだ語れません。

ユーグレナサングイネアという学名を持つ赤色をしたミドリムシがいますがこいつらのことを知らなければいけません。

そもそも、ミドリムシが緑色に見えるメカニズムというのは葉緑体が緑色だからで、その葉緑体が緑色をしている理由はクロロフィルという色素が緑色の光を吸収しないために緑色に見えるというわけです。

この程度であれば、学校の生物の授業でも習ったという人がいるはずです。

しかし、葉緑素が必ずしもクロロフィルだけではないのです。

ここから、漸く赤いミドリムシである、ユーグレナ サングイネアの話になります。彼らが保有している葉緑体はヘマトクロームと呼ばれる赤色の光を吸収しない葉緑素を持っているため、ユーグレナ サングイネアは赤色のミドリムシになるわけです。

では、なぜ赤いミドリムシなんて生き物が現れたのでしょうか?

シュライデンが提唱した細胞説では細胞が様々な細胞小器官を捕食していったといわれています。その細胞小器官とは、独自のDNAを持っている核、ミトコンドリア葉緑体と言われています。

ミドリムシとサングイネアは、その捕食する過程に違いがあるらしく、サングイネアは紅藻類を取り込み、ミドリムシは緑藻類を取り込んでいます。

また、緑色のミドリムシはもともと紅藻類で、そこに緑藻類が入ってきて緑色になったという遺伝情報も東京大学院の研究にて見つかっています。もちろん、赤いミドリムシは今でも存在します。

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今日は赤いミドリムシについて語りましたが、ミドリムシと一口にいっても食性の違いも種類によって様々な上に、ミドリムシの基本的な部分をまだ語れていないので、明日は”HOW TO ミドリムシ”をテーマにしたいと思います。

明日はユーグレナ運動炸裂する予定です。

それでは、また明日!